2015年3月に北陸新幹線飯山駅が開業する予定の飯山市で20日、「信越9市町村ブランドシンポジウム」が開かれた。開業に向けた地域の盛り上がりを生みだそう―と信越9市町村広域観光連携会議などが企画した催し。同会議は、地域に「信越自然郷」という名前を付けたと発表した。 同会議は、飯山市と、同駅から半径20キロ圏にある中野市、下高井郡山ノ内町、木島平村、野沢温泉村、下水内郡栄村、上水内郡信濃町、飯綱町、新潟県妙高市と各地の観光協会などで構成する。 昨年1月の発足後、まずは地域をイメージできる名前が必要だ、と各地の観光関係者らが検討した。山や温泉、伝統文化に加え、豪雪により守られてきた生態系などに着目し、「千年風土の豊穣(ほうじょう)の地」という言葉がまとまり、これを踏まえ、地域の名前「信越自然郷」を決めた。 同会議会長の足立正則・飯山市長は催しで、「この地域は自然資源に恵まれ、千年以上の営みがある」と説明した。女性書家が太鼓の音に合わせて大きな和紙に大きな筆で地域の名前を書く様子を、ステージ上のスクリーンに映した。 続いて、9市町村長と阿部守一知事が広域観光を主題に意見を述べるパネルディスカッションがあった。池田茂・中野市長は「個々の持ち味はそれぞれで磨く。9市町村に求められるのは、これまでの概念にないことを作り出すことだ」と話し、具体例に、市町村境にとらわれず、健康や医療をテーマとする誘客策を考えることなどを挙げた。 飯山市によると、催しに約800人が集まった。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧