岡谷市のイルフ童画館は12日、絵本作家の荒井良二さん(56)=東京=を講師に招き、段ボールや布でオブジェを作る体験講座を市内で開いた。市内外の小学生と父親ら30組計60人が2チームに分かれ、母の日にちなんで「お母さんのようなもの」を作った。 テーマは参加者が会場で出し合って荒井さんが決めた。Aチームは、カーネーションから連想し、花を題材に。脚立に差し込んだ木の枝に段ボールや紙で作った赤や黄色の花を取り付けた。Bチームは、床に横たわるお母さんを段ボールや布で表現。ハンガーでスカートなどの洋服をつるし、立体感を持たせた。 荒井さんは「人間の形じゃなくていいよ」「前衛的だね」などと声を掛け、完成後は「紙が多い作品と洋服を多用した作品に色分けができ、面白かった」と二つの作品を評価。長野市から参加した同市下氷鉋小6年の木田桃歌(ももか)さん(11)は「初めはみんなで一つの物を自由に作るのは難しいと思ったが、やってみると楽しかった」と話していた。 講座は、同館で開いている荒井さんの作品の企画展に合わせ、創作活動の楽しさを知ってもらおうと企画した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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