フィジー、サモアやソロモン諸島など太平洋の島国出身の大学生ら25人が13日、伊那市東春近の田原地区を訪れ、住民と交流した。青年海外協力協会(JOCA・東京)が進める国際交流事業の一環で来日した一行は、歓迎のお礼に公民館で踊りを披露。餅つきを体験したり、農家と交渉して昼食用の野菜を分けてもらったりして、農村の暮らしに触れた。 24人は18~31歳で、8日に来日。18日までの日程で東京や県内各地を回っている。伊那市には12日に着き、農家に宿泊しながら14日まで滞在する。13日午前は、3、4人ずつに分かれて田原地区の畑を訪問。農家から分けてもらったジャガイモやタマネギなどで住民らがカレーを作り、みんなで味わった。 ソロモン諸島出身の女性ヘーゼル・バエさん(23)は「80歳の女性が野菜を収穫して渡してくれた。高齢の人が元気に農作業をしている姿に驚いた」。訪問を受け入れた同地区の農事組合法人「田原」の事務局長、酒井弘道さん(59)は「農村の暮らしに直接触れられるような体験メニューを考えた。緑豊かな日本の原風景を忘れないでほしい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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