上伊那郡宮田村の津島神社祇園祭で20日夜、伝統の「あばれみこし」があった。氏子がみこしを参道の石段から豪快に投げ落として打ち壊すたびに、厄払いになるという破片を求めて氏子や見物客が群がった。 ヒノキ製のみこしは高さ約1・8メートル、重さ約140キロ。毎年、村内の大工が持ち回りで作る。午後5時ごろ、氏子に担がれ同神社を出発し、威勢良く商店街を練り歩いた。 同9時半ごろ、神社前でご神体を降ろした氏子たちは厳かに礼をした後、みこしを持ち上げて石段を駆け上がり、放り投げた。「落とせ」などの掛け声とともに繰り返し、石段の下では、みこしを力いっぱい踏み付けたり、部材を剥がしたりする氏子も。完全に壊れると、民謡「おんたけやま」を大合唱した。 行事を見守った伊那市東部中学校2年の小沢耕助君(13)は「かっこいい。自分もやってみたい。良いことがありそう」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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