諏訪郡富士見町の富士見高校養蜂部がニホンミツバチを飼育していた巣箱1箱が8月中旬に盗まれていたことが2日、分かった。同部は昨年末から今年初めにかけても巣箱1箱を盗まれており、2回目だ。前回、盗難を知った長野市の養蜂家が譲ってくれた巣箱が盗まれたという。近く、茅野署に被害届を出す。 同部によると、巣箱は校舎南側の中庭にあり、以前盗まれた巣箱と同じ場所にあった。高さ60センチほどの縦長の巣箱で、蜂蜜を収穫する直前だったため、重さは10キロ以上あったという。順調に飼育され、蜂は1万匹以上いたという。 同部は夏休み中も毎日、活動。部員が8月17日夕には確認していたが、翌18日朝には2箱並んでいたうちの1箱がなかった。同校は門を施錠していない。前回の被害後、防犯カメラやセンサーライトを設けたが、再び被害が出た。前回は冬休み中だった。 ニホンミツバチは希少で、蜂や蜜が高値で取引されるため、盗難も珍しくないという。同部は地域住民との交流イベントのため、芝生のある広場に巣箱を置いており、これ以上に盗難を防ぐ対策は難しいという。部長の藤森留利さん(18)は「二度も盗まれ、みんなショック。毎日観察し、一生懸命に育ててきた。返してほしい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧