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台風18号上下伊那で果実被害 一部交通で復旧めど立たず

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 台風18号の影響で被害が出た県内は17日、交通網は復旧が進んだが、入り口付近で土砂が流出し、通行止めとなった国道254号三才山(みさやま)トンネルや、土砂が線路に流入した下伊那郡泰阜村のJR飯田線唐笠―門島(かどしま)駅間では復旧のめどが立っていない。上下伊那地方では、リンゴやナシが落ちる被害もあり、県農政部が全県の被害の把握を急いでいる。  JR飯田線は本格的な復旧作業が始まったが、土砂の撤去に1週間ほどかかる見通し。三才山トンネルも通行止めが続いている。下水内郡栄村は、土石流が起きた中条川下流域の世帯に出した避難指示を午前8時に解除した。  県危機管理部によると、17日正午現在、住宅の被害は一部損壊が諏訪郡富士見町や上伊那郡南箕輪村などで計7棟。床上浸水が上田市などで計17棟。床下浸水が松本市や飯田市などで81棟。県内各地で約60戸が停電している。  下伊那郡下條村では、睦沢地区の民家1棟の台所に土砂が流入していたことが分かった。飯田市でも上久堅の民家1棟に土砂が流入していたが、ともにけが人はいない。  JR東海は始発から飯田線の平岡(下伊那郡天龍村)―天竜峡駅(飯田市)間の上下線で運転を見合わせ、バスによる代替輸送をしている。  JR東日本長野支社などによると、飯山線の戸狩野沢温泉駅―森宮野原駅間で始発から終日運転を見合わせ。中央東線も神奈川県内の脱線事故の影響で、特急あずさと特急スーパーあずさが一部で列車が運休となった。  県内では17日正午現在、のり面の崩落などで南信地方を中心に県道と国道計29本が通行止めになっている。高速道は、通行止めになっていた中部横断道佐久南―佐久中佐都で17日午前6時に通行止めが解除された。  上伊那郡辰野町辰野東小学校で一部4階建て校舎の4階倉庫部分の鉄製屋根(約100平方メートル)が風で飛ばされ校庭に落ちた。業者が撤去を進めている。伊那市伊那中学校でもグラウンドと住宅敷地を仕切る高さ約3・5メートルの網状フェンスと支柱が、約20メートルにわたって住宅側に倒れた。ともにけが人はいなかった。  上伊那農協(伊那市)によると、伊那市や上伊那郡辰野町、箕輪町、南箕輪村などでリンゴやナシが強風で落ちたほか、ビニールハウスが破れる被害が出た。みなみ信州農協(飯田市)によると、下伊那郡松川町でもリンゴやナシが落ちた。(長野県、信濃毎日新聞社)


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