広島原爆の日の6日、県労組会議などでつくる原水爆禁止県協議会(県原水禁)は長野市で原水爆禁止県大会を開き、原発を含めた核廃絶を訴えた。約40人が参加し、原爆投下時刻の午前8時15分に全員で黙とう。県原爆被害者の会の小山節子さん(84)=長野市松代町=の講演を聴いた。 小山さんは投下の当日、看護師として原爆ドームの前で救護に従事。「まだ炎が残っていて、真夏の日差しと炎でとても暑かった」といい、「近くの川は、真っ黒に焦げた人間の遺体で、どうしようもないぐらいに埋まっていた」と振り返った。 翌日からは爆心地から約2キロ離れた小学校で救護に当たったが、「医薬品も何もなく、ただ、頑張ってね―と声を掛けることしかできなかった」。多くの人が亡くなり、「これが戦争だ」と実感したという。小山さんは「理屈ではなく、全身全霊で戦争を拒否できる世界になってほしい」と訴えた。 一方、県高教組などでつくる原水爆禁止県協議会(県原水協)はこの日、同市街地で街頭活動を行う予定だったが、激しい雨のため中止した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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