13日夜、長野市北部でイノシシの目撃が相次いだ。目撃は当初2頭で、このうち1頭は同市東和田の長野東郵便局付近でバスと衝突して死んだことが確認されたが、残り1頭は見つかっていない。長野中央署や長野市消防局が同日深夜まで付近に警戒を呼び掛け、捜索を続けた。長野市教委は14日朝、登録した保護者へのメール配信サービス「安全・安心ネット」を通じて、付近の小中学校の児童生徒に注意を呼び掛ける。 長野中央署によると、最初の目撃は13日午後6時45分ごろに同市下駒沢の中央橋付近で、通行人から110番通報があった。さらに同7時10分ごろには、同市富竹の富竹大橋付近でも目撃したとの通報が寄せられた。体長はいずれも1メートルほどという。 このうち1頭は同8時半ごろ、同市東和田の国道18号で、回送中の高速バスに衝突。同署などが死んだことを確認した。残り1頭は見つかっておらず、その後も若宮二丁目交差点付近や同市高田の家電量販店付近で目撃情報があった。 高速バスを運転していた長電バス(長野市)の山岸正樹さん(38)=下高井郡山ノ内町=は「左側から突然、何かが飛び出して堅い物がぶつかったようなドンという鈍い音がした。まさかこんな街中でイノシシが現れるとは」と驚いていた。バスのバンパーにはひびが入ったという。 同市北部では昨年12月17日、JR信越線三才駅でイノシシ3頭が目撃され、うち1頭が近くの保育園グラウンドで捕獲されたほか、同18日には同市田中の県道上で2頭の目撃があった。(長野県、信濃毎日新聞社)
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