市民グループ「上田市の教育を考える会」(渡辺薫代表)は24日、同市内外の教員や保護者らが意見交換する集い「聞こう!語ろう!学校の不祥事をどう乗り越える?」を、同市材木町のしんきんイベントホールで開いた。参加した約100人がグループに分かれ、教員の実情などについて率直に意見を出し合った。 渡辺代表(57)=上田市国分=は、県内の学校で相次ぐ教員不祥事を受けて県と県教委が昨夏発足させた「教員の資質向上・教育制度あり方検討会議」の公募委員。会議に出席したり県内の中学校などを視察したりする中で「先生や保護者から、学校の状況について生の声を詳しく聞く場が必要ではないか」と感じ、集いを初めて企画した。 問題提起として代表者3人が発言。東信地方の中学校教諭2人はそれぞれ「教員の不祥事は個人の資質の問題という意見もあるが、部活動や学力テストの結果で評価されたり、過密労働だったりして、心に余裕がない」「教員が時間的、精神的に余裕を持ち、互いに話しやすい雰囲気ができれば、学校を良くするためのアイデアを出しやすくなる」と述べた。 さらに4、5人ずつのグループで討論。「子どもの体に触れただけでセクハラと言われる時代になった。信頼関係を築かないといけない」「頑張った先生が高く評価される仕組みをつくるべきだ」などの意見が出た。(長野県、信濃毎日新聞社)
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