阿部守一知事は27日の県会代表質問の答弁で、「長野県の山は日本全体、国際的にも貴重な財産。山の恵みに感謝し、未来に引き継いでいく機会として山の日の制定が必要だ」と述べ、2014年度中に県独自の「山の日」を制定する考えを示した。 いつを山の日とするか、山の日に合わせてどんなメッセージを発信するかは、アンケートなどで県民の意識を探るという。市町村や山岳・林業関係者らを交えた検討の場も設けるとしている。 知事はこれまでも山岳環境の保全や鳥獣被害などの課題を考えるきっかけとして山の日制定を国に働き掛けてきた。日本山岳会なども国民の祝日として制定を求めている他、昨年は松本市でシンポジウムが開かれるなど、制定に向けた機運が高まりつつあり、県独自に検討を始める好機と判断したとみられる。 県森林政策課によると、現在「山の日」や同趣旨の記念日があるのは山梨県(8月8日)、岐阜県(同)など26府県。北アルプス山小屋友交会長で涸沢ヒュッテ社長の山口孝さん(65)=松本市=は「大変うれしい話で大賛成。県内の山の素晴らしさを全国、海外に発信する日にしてほしい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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