JR東日本(東京)の原口宰(つかさ)常務は20日、2015年3月の金沢延伸開業を目指す北陸新幹線用に開発中の新型車両「E7系」について、「開業の1年前をめど」に長野新幹線(東京―長野間)に先行導入する方針を明らかにした。県内で「長野」の愛称を残すよう要望がある路線の呼称は「今年中の早い時期に方向性を出さないと、システム入力などが間に合わない」との見方を示した。いずれも同日、飯山市内で開いた北陸新幹線金沢延伸開業に向けたシンポジウムでの講演で述べた。 E7系は、車体に「日本の伝統工芸の銅器」をイメージした銅色を採用予定で、原口常務は「最終のデザインを詰めている段階」と説明。長野新幹線で現在「あさま」として運行しているE2系の車両に替えて2014年春以降、徐々にE7系を増やす計画を示した。 一方、呼称をめぐっては、阿部守一知事や県商工会議所連合会などが愛称として「長野」を残すよう求める一方、石川、富山2県側は「北陸」への統一を要望。原口常務は「(長野県と石川、富山県の)間をどう埋めていくか、(阿部)知事のリーダーシップに期待したい」とした。 この他、従来の「あさま」とは別に、東京―金沢間を結ぶ便の愛称を、年内の早い時期に公募する見通しも示した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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