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飯田下伊那の高校生、岩手の被災地たどる

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 東日本大震災で被災した岩手県山田町を訪れている飯田下伊那地方の8高校の1~3年生計30人が23日、同県山田高校(山田町)の1、2年生7人と交流した。高さ約10メートルの津波に襲われた町の平たん部をたどった飯伊地方の高校生は「もっと復旧が進んでいると思った」と驚いていた。山田高校の生徒と災害に備えて何ができるか意見を交わす中で、支え合いの礎となる近所付き合いを深めておく必要性を指摘する生徒もいた。  生徒たちは7、8人の5グループに分かれ、海岸線から約400メートル内陸にある町保健センターから山田湾に向けて歩いた。山田高1年の佐々木優輔君(16)は、津波で崩壊した防潮堤跡や、津波に伴う火災で焼けたJR陸中山田駅跡などを案内。自宅も高さ1・5メートルの津波に襲われる中、家にいた祖父母を父親が高台に導いたことなども語り、「山田町で起きたことを忘れないでほしい」と訴えた。  町保健センターに戻った生徒たちは、災害の際に自分たちにできることなどを車座になって語り合った。グループごとに発表をした飯伊地方の生徒からは、避難場所の確認、非常食や防災グッズの用意など、日頃の備えの必要性を指摘する声が出た。  飯田工業高(飯田市)2年の伊藤輝(ひかる)君(17)は津波被害の面的な広がりを実感したといい、「被害の大きさは想像以上だった」。松川高(下伊那郡松川町)1年の伊波瑠奈(いなみるな)さん(16)は「まだ元の生活に戻れない人が大勢いることが分かった。学んだことを友達にも伝えたい」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)


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