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「発掘への展望開けた」 野尻湖地質調査が終了

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 上水内郡信濃町の野尻湖で野尻湖発掘調査団(団長・赤羽貞幸信州大副学長)が行っていた地質調査が24日、終了した。調査の結果、この場所で昨年10月に見つかったナウマンゾウの臼歯は約3万8千~4万1千年前の地層に埋まっていたことが分かり、本格的に発掘すればナウマンゾウの化石がさらに見つかる可能性の高い地層があることを確認。同調査団は「今後の発掘に向けて展望が開けた」と喜んでいる。  地質調査は22日に始まり、県内外から計約90人が参加した。今回発見された臼歯計4点は、年代ははっきりしないが、昨年10月に見つかった臼歯と同じ年代の地層に埋まっていたとみられるという。これまで調査してきた「立が鼻遺跡」では、主に3万3千~5万年前の地層から化石が出土している。  また、約4万3千年前ごろの地層にナウマンゾウの頭蓋骨のような保存状態の悪い化石もあったことから、同調査団は少なくとも年代の異なる二つの地層にナウマンゾウの化石が埋まっている可能性が高いと判断。土砂が大量に流入した形跡があり、立が鼻遺跡とは異なる地層の堆積環境ということも分かった。  今後、今回の調査で行った地層の断面図のスケッチや地層の電気探査の結果などを基に、調査地点と立が鼻遺跡との関係性を調べる。来春に予定している第20次野尻湖発掘で、今回の調査地点も発掘するかどうかも検討する。  信大教育学部准教授で学生を連れて参加した竹下欣宏(よしひろ)さん(36)=長野市=は「何が出るのか分からない場所を掘るのは楽しかった」。同調査団顧問の小林忠夫さん(76)=埼玉県坂戸市=は「これまで発掘を50年以上続けたが、掘る場所はまだたくさんある」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)


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