飯田市中心市街地にある東和町交差点に市が整備していた信号機を使わない円形交差点「ラウンドアバウト」と周辺の市道整備などが終わり、24日に現地で完成式が行われた。既存の信号機を撤去してラウンドアバウトを導入する全国初の事例となった。
完成したラウンドアバウトには5方向から県道や市道が集まる。交差点に近づいた車は、左折しながら円形の環道に入り、時計回りに回転した後、目指す方向に左折して抜けていく仕組み。
完成式は、整備された市道部分で行われ、地元の東野まちづくり会議の武田年史会長や牧野光朗市長らがテープカットをした。事前の社会実験を市と実施した国際交通安全学会(東京)の石附弘専務理事は、東日本大震災で信号機が停電して交通障害が起きたことなどに触れ、「飯田市の時代を見据えた取り組みの意義は大きい」とあいさつした。
市道は、交差点の北約400メートル区間を整備。市中央公園を挟むように1車線ずつに分かれていた車道を2車線に一本化。市道の東側に新たに約6600平方メートルの公園を整備したほか、公園内を流れていた谷川は地下を通すようにして、従来より断面積を広げた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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飯田のラウンドアバウト 交差点完成 円形で信号機なし
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