日精樹脂工業(埴科郡坂城町)は、本社工場の2棟の屋根に太陽光発電パネルを設け、売電事業に参入する。最大出力は約500キロワットで、4月中に着工し、8月の稼働を目指す。昨年7月に始まった再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を利用し、発電した全量を中部電力(名古屋市)に販売する。 射出成形機の組み立てや検査工程を担う鉄骨平屋の第7工場(延べ床面積約3350平方メートル)と第8工場(約3250平方メートル)の屋根に、縦1・2メートル、横1メートルのパネル3520枚を敷き詰める計画。年間発電量は一般家庭約180軒分に当たる約60万5千キロワット時の見込み。投資額は1億5400万円。 同社は2007年に本館棟隣にある「成形技術センター」の屋根にパネル280枚、最大出力50キロワットの太陽光発電システムを設置し、自家発電をスタートさせていた。電気は鉄筋コンクリート8階建て延べ5670平方メートルの本館棟で使い、昨年は本館棟の年間消費電力のおよそ15%を賄ったという。同社は「環境に配慮したものづくりを、さらに展開していきたい」(経営企画部)としている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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