「いじめ」題材の落語披露　諏訪市の小平さん　

　福祉施設や小中学校などで１９００回以上の落語公演をしている諏訪市城南のすし店主の小平晴勇（はるお）さん（６２）が、いじめを題材にした落語をつくり、１５日、大町市で開かれた人権問題を考える集会で初披露した。 　「すわこ八福神」の芸名を持つ小平さんは、これまでも男女共同参画や振り込め詐欺などを題材に落語をつくっている。全国でいじめが問題化する中、「ありのままの子どもを見ようとしない大人に子どもたちは冷めている」と、公演先の小中学校などで実感してきたという。 　「笑いを交えて嫌味なく教え諭すことができないか」と創作した落語には、小平さんが小学生だった時の教師が登場。大工の父親に木工を教わって図工の授業に生かしたエピソードや、学校を離れた場での地域住民らとの付き合いを軽妙なしゃべりで紹介。会場の笑いを誘った。 　「学校の先生も社会や世間ともっと関わることで余裕が生まれ、しっかり子どもと向き合えるのではないか」と小平さん。今後は子ども向けのエピソードも盛り込んだ作品もつくりたいと意欲を見せている。（長野県、信濃毎日新聞社）