幻の「樽滝」年２回に　木島平　紅葉の１０月にも放水

　下高井郡木島平村上木島の国道４０３号沿いで、年に１回現れる「樽（たる）滝」が今年から、秋にも姿を現すことになった。放水によってできる滝を写そうと毎年多くの写真愛好家が訪れ、「紅葉の時期にもぜひ」との声が出ていたため、秋にも放水する。 　樽滝は中部電力が近くの樽川発電所に続く水路から土砂を取り除くために放水することでできる。同社長野電力センター土木課によると、樽滝は高さ約５０メートルで、水量は毎秒０・１トンほどという。村産業振興課によると、毎年５月８日の地元の「玉滝不動明王」の例祭に合わせて出現し、千人以上が訪れるという。愛好家の声を受けて村が同社に秋の放水を打診し、今年は１０月２０日に実施することになった。 　同課によると、５月の樽滝は木々の芽吹きや青空と滝のコントラストが人気で、午前８時半の放水開始前から多くの愛好家が場所取りに訪れる。最近は「滝を背景に写真撮影すると幸せになれる」とも言われるとし、若いカップルも目立つようになった。同課は「近くには馬曲温泉があり、（飯山市の）菜の花畑も見ごろ」とＰＲし、多くの来村を呼び掛けている。（長野県、信濃毎日新聞社）