長野市を拠点に活動するダンスクラブ「ナチュラルムーブメント3―2―1(スリーツーワン)」でチアダンスに取り組む女子高校生8人が、27日から3日間の日程で米国フロリダ州で開く世界大会「2013チアリーディングアンドダンスワールド」に、同クラブとして初めて出場する。世界大会を目指して練習に励み、やっとつかんだ「夢の舞台」。大会を目前に控え、最後の追い込みに入っている。 「つま先が伸びてないよ」「ジャンプの高さが足りない」。今月中旬の夜、長野市内の体育館での練習。ジャンプして両脚を前後に大きく開く動きなどを、リーダーの松代高校2年笠原未来さん(16)らが確認、メンバー同士で注意し合った。大会が近づき緊張感が漂う。 大会で披露する演技は小道具「ポンポン」を持ち、8人がタイミングを合わせてジャンプしたり体を回転させたりする内容で、時間は2分余。表情もアピールポイントになるといい、通し練習では全員笑顔を見せた。 同クラブは幼児から高齢者までを対象に、ヒップホップ、ジャズダンスなどさまざまな講座を開いている。8人は同市内外の高校2、3年生。6年前に選抜されチアダンスチームを組み、苦楽を共にしてきた。これまで全国大会で2位になることが多かった悔しさから、昨年から「世界を目指そう」と世界大会を目標にしてきた。 昨年12月に東御市で開いた地区大会では、ポンポンを使ってチアダンスをするポン部門で優勝。3月下旬に千葉市で行われた全国大会に出場した。2位となりメンバーは意気消沈したが、審査員の推薦で世界大会への出場が決まり、全員が泣いて喜んだ。同クラブの境じゅん子代表(長野市稲里町)は「演技のしなやかさが評価されたのではないか」とみる。 世界大会はチアリーディング、ダンス関連の指導・育成を行う米国の団体が主催。ポン部門には各国から20チームが出場予定だ。出場が決まってから技のレベルを上げ、週4日の練習で完成度を高めてきた。 3年生は世界大会を最後に引退する。「今までの集大成としてきれいに踊りたい」と笠原さん。長野商業高校3年の亘(わたり)沙耶香さん(17)も「世界の舞台で自分たちのパフォーマンスをしてきたい」と意気込んでいる。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧