県産の日本酒や焼酎などのブランド化を進める県原産地呼称管理委員会は23日、パネル討論「信州まつもと酒談義」を、松本市のまつもと市民芸術館で初めて開いた。エッセイストの玉村豊男委員長(67)=東御市=をコーディネーターに、酒造会社社長や信州大の学生ら7人がパネリストとなり、県産の日本酒の魅力について意見を交わした。約50人が耳を傾けた。 酒類販売の会社社長君嶋哲至さん(52)=横浜市=は「長野県の酒はきれいな空気の下で造られている。風土がもたらす素朴さを追求してほしい」と期待を込めた。酒造会社社長の田中隆一さん(52)=松本市=は「県内各地にあるさまざまな水系を、地の利として生かす酒造りがいい」と応じた。玉村さんは「県内では酒米も作っており、水も良い。蔵元の歴史もあり、三拍子そろっている」と強調した。 同委員会はこの日、県産の原料と水を使い県内で醸造された日本酒を対象に官能審査(味や香りなどの審査)を実施、討論はこれに合わせて企画した。審査では、新規の126品のうち104品を認定。昨年認定された40品は全品が再認定された。(長野県、信濃毎日新聞社)
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