島崎藤村の小説が原作の映画「家」の上映が11日、東筑摩郡山形村のアイシティシネマで始まり、秋原北胤(ほくいん)監督と主演の西村知美さんが舞台あいさつをした。ロケ地となった村指定文化財の清水寺について西村さんは「気持ちが洗われる場」などと振り返った。 映画「家」は、明治時代の二つの旧家の没落を描いた小説の舞台を1960年代に移した。県内の3市村がロケ地になっており、清水寺の他、同村の小料理屋、小諸市の俳人高浜虚子の旧宅「虚子庵」や小諸病院、佐久市で撮影された住民がみこしを担ぐ祭りの場面が登場する。 主人公の旧家の嫁を演じた西村さんは「普段は小学生の娘にしかられるような母親ですが、映画ではしんの強い母親を演じた」と笑顔で話した。秋原監督は2011年から他の作品も県内をロケ地にしているとし、取材に「撮影から上映まで地域で行い、これからも地域活性に貢献したい」とした。 佐久市の佐久アムシネマでも同日、舞台あいさつした。(長野県、信濃毎日新聞社)
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