日本フットボールリーグ(JFL)のAC長野パルセイロやJリーグの湘南ベルマーレなどで育成指導経験が豊富な松本市出身の西村岳生さん(41)が、今春から長野市内で未就学児向けのサッカースクールを始めた。県内では未就学児を対象にした単発のサッカー教室は増えているが、常設のスクールは少ない。西村さんは「子どもたちが幼いうちからボールに触れる環境をつくりたい」と汗をかいている。 「トゥラウム(ドイツ語で『夢』の意味)アカデミー」と名付けたスクールは、ことし4月から長野市の南長野幼稚園で週1回、年中と年長の園児約20人に教えている。「指導というより、一緒に遊んでボールを蹴る機会をつくっている」と西村さん。年中の花岡航生(こうき)君(4)は「ボールを蹴ることが楽しい。サッカー選手になりたい」とスクールを楽しみにしている。 大学卒業後はドイツのプロサッカークラブで育成年代の指導に当たってきた西村さん。ドイツでは就学前の年代でも試合を組むほどサッカーに取り組み始める時期が早いという。「そのままプロ選手を目指す子もいれば、進学をきっかけに別のスポーツをする子もいる。大切なのは体を動かしてスポーツの楽しさを知ってもらうこと」と話す。 昨季限りでAC長野のジュニアユースチーム(中学生年代)の監督を辞め、ことしは一人で同市内の幼稚園と小学校の計4カ所でスクールを展開する予定だ。(長野県、信濃毎日新聞社)
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