東日本大震災被災地の復興支援を目的に、善光寺(長野市)が東京・両国の回向(えこう)院で開いていた「出開帳(でがいちょう)」は19日、23日間の日程を終え閉幕した。最終日は「出開帳仏」(一光三尊阿弥陀如来像(いっこうさんぞんあみだにょらいぞう))と「善の綱」で結ばれた回向柱を名残惜しそうに触れる参拝者の姿が目立った。 この日は午後3時半から、善光寺大勧進の小松玄澄貫主(げんちょうかんす)による最後の特別大法要が営まれ、集まった100人以上の参拝者が静かに手を合わせて祈りをささげた。20日に締めくくりとなる「結願(けちがん)法要」を執り行う。 今回の出開帳は、天台宗の大勧進と浄土宗の大本願が193年ぶりに一緒に開いた。実行委員長の若麻績敏隆(わかおみびんりゅう)・善光寺寺務総長(54)は「開幕して数日間は試行錯誤だったが、皆さんに満足していただき、充実した出開帳を行うことができた」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧