白馬大雪渓雪崩 １人の遺体発見　不明だった山口の男性

　北安曇郡白馬村の北アルプス白馬大雪渓で４月２７日に発生した雪崩に巻き込まれた山口県職員の男性２人のうち、行方不明になっていた山口市の鮫島仁さん（３２）が１９日、所属する宇部山岳会（山口県宇部市）の仲間らに発見された。県警ヘリコプターで収容、死亡が確認された。 　同会によると、会員と白馬村の民間救助団体の計９人で早朝から捜索中、午前８時ごろ、大雪渓上の深さ約２メートルの雪の裂け目に鮫島さんのウエアが出ているのを見つけた。６日に遺体で見つかった山口市の今井厚さん（５０）の発見場所の約１００メートル上だったという。 　同会は４月２９日に現地入りし、民間救助団体などと協力して捜索を開始。２０日余、延べ１００人以上を動員して見つけ出した。同会会員で現地対策本部長の西村亘（わたる）さん（６６）は「見つけた時、『一緒に帰るぞ』と思わず声が出た。山口で帰りを待つ仲間たちに会わせてあげたい」と話した。今後、２人が雪崩に遭った原因を分析し、報告書にまとめるという。（長野県、信濃毎日新聞社）