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クマゼミ成虫ゲットだぜ 県内初 飯田で昨夏 高森の兄弟

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 西日本に多く生息し、地球温暖化に伴い分布を広げているとの指摘もあるクマゼミの成虫が、飯田市で昨年8月に採取されていたことが19日、分かった。下伊那郡高森町山吹の松島竜平君(15)=飯田高校1年、稜之(たかゆき)君(12)=高森町高森中学校1年=兄弟が同市北方の畑で捕まえ、市美術博物館に届けた。同館によると、鳴き声は県内でも確認されているが、成虫採取の報告は初めてとみられる。  兄弟がクマゼミを捕まえたのは昨年8月14日。祖父母の家でクマゼミの鳴き声に気付き、近くの畑の脇に植わる木にセミを見つけた。物干しざおに粘着テープなどで虫捕り網をくくり付け、高さ約5メートルの枝にいる成虫を捕獲した。体長は45ミリだった。  稜之君は「捕まえた時は興奮した」といい、竜平君は「研究に役立ててほしい」と話す。竜平君は一昨年、自宅近くでクマゼミを見つけたが、この時は逃げられたという。  クマゼミは地球温暖化や都市化によって生息を広げているとの指摘もあるため、県環境保全研究所(長野市)は昨年8月、長野、上田、飯田市で市民参加によるセミの抜け殻採集調査をしたが、クマゼミの殻は見つからなかった。  飯田市の委嘱で身近な自然を調べる「環境チェッカー」の取り組みでは、市内でクマゼミの鳴き声が確認されている。同博物館の学芸員、四方(しかた)圭一郎さん(42)=昆虫担当=は「成虫が捕まったことでクマゼミがいたという確かな証明になる。県内で初めて標本を採取できたことに価値がある」と説明。ただ、まだ情報が少ないことから「調査を続けることでより詳しいデータを集めていく必要がある」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)


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