環境省と県のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されている東御市天然記念物のチョウ「オオルリシジミ」が、同市北御牧地区で舞い始めた。地元住民らでつくる「北御牧のオオルリシジミを守る会」は21日朝、10匹以上を確認した。今月に入り日中に暑い日があった影響もあり、例年よりやや早いという。 この日は、草に止まり日光で体を温める雌や、ムラサキツメクサの蜜を吸う雌に近づき求愛する雄の様子が見られた。マメ科の食草クララの穂先に産み付けられた砂粒ほどの白い卵2個も見つかった。 守る会によると今月15日前後から舞い始め、6月上旬まで観察できるという。近年は安定した個体数が確認されており、会長の農業小山剛(たかし)さん(73)=東御市御牧原=は「田んぼの周りのクララを刈らないよう農家に呼び掛け、理解が広がってきた」と話す。 オオルリシジミは本州では東御市の他、安曇野市と飯山市で生息が確認されている。守る会は6月2日午前9時から同市八重原のシチズンファインテックミヨタ北御牧事業所で観察会を開く。参加無料。申し込みは31日までに市北御牧総合支所市民係(電話0268・67・3311)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)
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