県信用組合(長野市)は22日、任期満了に伴う役員改選で、相沢正紀理事長(67)が退任し、後任に山岸光博常務理事(56)が昇格するトップ人事を内定した。細萱英穂会長(82)は再任。6月21日に開く総代会後の理事会で正式決定する。 県信組は2009年3月期、リーマン・ショックに伴い価格が下落した保有株式の減損処理などで創業以来初の最終赤字に転落。相沢理事長は09年3月に副理事長から昇格後、業績回復に努め、10年3月期に過去最高益を達成、13年3月期の純利益(速報値)もこれに次ぐ前期比22・7%増の26億3600万円を計上した。 県信組は役員人事について「経営トップの若返りで組織の活性化を図る」と説明。山岸氏は07年から預金獲得や融資を推進する営業統括部長を務め、「厳しい情勢下での金融機関の経営に適任者と判断した」としている。 他の役員人事は、専務理事に黒岩清、山崎茂樹両常務理事が、常務理事に大塚寛、土屋孝二両常勤理事がそれぞれ昇格。田中稔常勤監事を再任し、林嘉人副理事長、青木修専務理事は退任する。 県信組は県内全域に52店舗を持つ。12年3月末の預金残高は8317億円で、県内金融機関では八十二銀行(長野市)、県信連(同)、長野銀行(松本市)に次ぐ。(長野県、信濃毎日新聞社)
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