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リンゴ凍霜害でオーナー制度ピンチ 松川村中止

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 北安曇郡松川村観光協会は27日、4月下旬の凍霜害でリンゴの木が被害を受けたため、リンゴオーナー制度を2002年の開始以来初めて中止すると決めた。品質保証が難しいためだが、それを承知で応募してくれる常連には対応する。同様の制度がある松本市や安曇野市でも、園主らが収穫の減収分をりんごジュースに代えて渡したり、別の園から調達したりすることを検討、ファンとの縁を切らすまいと模索を続けている。  同村では観光協会を窓口に例年6園がオーナーを受け入れており、昨年は関東、中京圏を中心に過去最多の189人が申し込み、ことしも210人が既に予約した。7割は常連で、開園式と収穫以外にも度々園を訪れて村のファンになり、ふるさと納税制度で村に寄付する人もいる。  だが、ことしのリンゴは最も大きく味もいい実を付ける「中心花」のダメージが大きく、品質維持は難しい状況。村観光協会は27日に園主6人と話し合い、協会としてはオーナー募集を中止すると決めた。ただ、継続を希望する常連が多いため、受け入れるかどうかの判断は各園に委ねる。  毎年参加している千葉県流山市の会社員横山正五(せいご)さん(73)は「村のリンゴは家族や友人も毎年楽しみにしている。形や色がふぞろいでも構わない。信州のリンゴが一番」と今季も申し込むという。園主6人は品質によって契約金額を下げることも検討中。代表の梨子田文明さん(66)は「来季はもっともっと喜んでもらえるよう木の育成に励む」と発奮している。  松本市今井、寿、波田の各地区でリンゴの木千本以上を用意し、オーナーを募っている松本ハイランド農協と市にも、被害状況を承知の上で「産地を応援したい」との問い合わせがあるという。同農協営農企画課は、リンゴの減収分をジュースで補うことなどを検討する。  安曇野市では、ことしも21園で1630本のオーナーを募った。窓口の市観光協会は「20年以上続いておりオーナーの楽しみを途切れさせてはいけない」。例年1本で最低150個の収穫を保証するが、ことしは複数の木にするか、別の園から調達することも検討。「納得の上でオーナーを継続してもらえればありがたい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)


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