木曽郡南木曽町の南木曽中学校3年生が18日、同校で、ほお葉ずし作りの実習をした。町内の豊かな食文化を知ってもらおうと初めて実施。ほお葉ずしを製造、販売する町内の岩倉村おこし組合の2人を講師に招き、地域の伝統食の作り方を学んだ。 ほお葉ずしは、酢飯にしょうゆなどで味付けしたシイタケやフキなどを乗せ、ホオノキの葉で包んだ郷土食。葉が採れる初夏を中心に、町内の各家庭や隣接する岐阜県東濃地方などでも作られている。 この日は生徒15人が取り組んだ。手作りした味付けシイタケや錦糸卵のほか、紅しょうがなどの色鮮やかな具を酢飯に乗せ、ホオノキで包んだ。家でもほお葉ずし作りを手伝うという古根拓人(たくと)君(15)は「具から作ったのは初めて。また家でも作りたい」。生徒たちは早速給食で味わった。 同組合の上田悦子さん(72)は「家で作ったことがないという子どももいる。郷土の味をぜひ引き継いでいってほしい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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