やぶの中に大麻草「畑」？　苗３８本 栽培の疑いで調査

　飯山市藤沢区の国道４０３号沿いの区有地で２０日までに、何者かが栽培したとみられる大麻草の苗３８本が見つかった。土を掘り起こして畝をつくり、苗の根元にはわらが敷き詰められていた。通報を受けた飯山署は、大麻取締法違反（栽培）の疑いで調べている。 　現場は国道からやぶの中を５０メートルほど進んだ場所で、計３カ所に苗が植わっていた。今月５日に山菜採りをしていた人が発見。６日に同署や県北信保健福祉事務所、同市の職員、住民が立ち会って大麻草と確認し、抜き取って焼却処分した。 　大麻草は高さ約１５センチに成長していたといい、地元区長（６３）らは「そこだけ畑のようになっていた」と話している。同事務所によると、管内では大麻草の自生は確認されていない。同事務所職員が周辺を調べたが、他に大麻草は見つからなかったという。 　現場の周辺に住宅はなく、田畑が点在している。関東信越厚生局麻薬取締部（東京）は、人の目が及びにくい地域で大麻を栽培するのは「昔からある手口」とし、「人が少ない田舎で栽培すれば、ばれにくいとの心理が働いたのではないか」と話している。 　県警組織犯罪対策課によると、昨年、県警が大麻取締法違反の疑いで摘発したのは２５件で、このうち栽培は４件だった。（長野県、信濃毎日新聞社）