心疾患の術後患者、県内で初の集い　県立こども病院

　県立こども病院（安曇野市）は２２日、先天性心疾患などの治療で「フォンタン手術」を受けた患者や家族の勉強会「フォンタンの会安曇野版」を、同病院で開いた＝写真。県内外から約２００人が参加し、同疾患の専門医を講師に、適した運動などについて学んだ。 　フォンタン手術は、生まれつき心室が一つしか機能しないなどの疾患に対し、血管をつなぎ直して血液循環を安定させる治療。勉強会は全国の医師や看護師ら有志が始め、県内では今回が初めて。 　手術後は激しい運動ができないなどの制約があるが、勉強会で、川崎市の病院医師、宮田大揮さんはゆっくり長距離を走ることや水泳は血液循環に良いと説明。兵庫県立こども病院医師、城戸佐知子さんは、ふくらはぎの運動方法を紹介した。 　長野県内出身で同手術を受けた公務員、高野浩さん（２５）＝さいたま市＝は「同年代の健常者と体力の差は大きいが、（仕事や生活面で）友達の理解がある」と報告。１０歳で同手術を受けた小山田文子さん（４３）＝千葉県船橋市＝は「これから大人になる患者は可能性を信じて」と話した。（長野県、信濃毎日新聞社）