飯田下伊那地方に夏祭りシーズンの到来を告げる、飯田市浜井町の冨士山稲荷(ふじやまいなり)神社の「むぎわら祭り」奉納煙火が7日夜に行われた。浴衣姿で集まった家族連れなどが、本殿裏から次々と打ち上げられる花火を楽しんだ。 例年なら梅雨のさなかの開催となるが、県内は6日に梅雨明け。この日の飯田の最高気温は32・1度まで上がった。午後7時すぎに花火の打ち上げが始まってから一帯は激しい雨に。訪れた人たちは出店のテントなどで雨宿りをしながら花火を見物していた。 下伊那郡泰阜村から家族4人で訪れた鹿島賢司さん(33)は「幼いころに親に連れてきたもらった。今回は父親として子どもを連れてくることができた」と話した。 この祭りは麦わらを燃やして豊作を祈ったのが由来とされる。同神社総代長の渋坂敏夫さん(76)は、4月の凍霜害や梅雨明けが平年より15日も早かったことを踏まえて「今後は安定した天候となり、豊作になってほしい」と願いを込めた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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