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熱中症大丈夫? 松本の民生委員、高齢者一人暮らし宅訪問

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 梅雨明けとともに暑さが本格化し、熱中症の症状を訴える人が続出している県内。高齢者が病院に運ばれるケースも多く、福祉関係者らは特に一人暮らし老人の見守りが重要だと指摘する。松本市の計35地区のうち、高齢化率(65歳以上の人口割合)が36・3%と3番目に高い四賀地区では9日、民生委員が自主的に高齢者宅を訪ねて体調を気遣った。  「予想以上に気温が高い。熱中症になっていないかしら」。四賀地区の民生委員二木明子さん(69)は9日午前、担当する32世帯のうち、一人暮らしで特に高齢の2人の様子を見ようと出かけた。  正午前に和田一朗さん(98)宅に着くと、和田さんは居間でテレビを見ながら体操していた。「家の中は涼しいから暑いなんて感じっこない」と和田さん。だが、屋内で熱中症になる高齢者もいるため、二木さんは「涼しいと思っても水分は十分に取って」と念押しした。  2軒目の和田信子さん(89)は少し疲れた表情だった。その直前まで畑で農作業をしていたが、あまりの暑さに体がついていかないと感じて戻ってきたという。農協への買い物も「行く気にならない」と和田さん。二木さんは「お茶やジュースをよく飲んで、暑い日は部屋でゆっくりした方がいいよ」と話し掛けた。  民生委員として6年目の二木さんの担当地域は中山間地に家が点在する。近所同士で高齢者を見守ることは難しいという。これまでの夏もこまめに高齢者宅を回っており、「お年寄りは元気そうに見えても、急に体調を崩すことがあるので油断できない」と話した。  総務省消防庁のまとめによると、県内で昨年7~9月に熱中症で救急搬送された668人のうち、高齢者は308人(46・1%)。ことし7月1~7日に搬送された23人も、高齢者が9人(39・1%)を占めた。  県内の消防局、消防本部などによると、熱中症の疑いで搬送したお年寄りは、農作業などの活動中に体調を崩した人が多いが、自宅で弱っているところを偶然訪ねた民生委員らが発見したケースもある。県健康福祉部は市町村などを通じ、高齢者の健康に注意するよう民生委員らに呼び掛けている。汗をかきにくい高齢者は熱中症にかかりやすく、冷房や扇風機を適度に使うことも必要とされている。(長野県、信濃毎日新聞社)


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