北ア・五竜岳で男性が熊に襲われる　頭を数針縫うけが

　１２日午前６時半ごろ、北アルプス五竜岳（２８１４メートル）から下山中の山梨県北杜市の同市職員男性（４９）が体長約１メートルの熊に頭をかまれた。男性は自力で下山し、北安曇郡白馬村内の診療所から松本市内の病院にドクターヘリで運ばれ、数針縫うけが。 　大町署によると、男性は１泊２日の予定で１１日に同村八方から１人で入山。１２日午前６時ごろ下山を始めた。西遠見山（２２６８メートル）山頂近くで休憩しようと立ち止まると、背後のやぶから物音が聞こえ、振り返ったところを襲われた。熊はすぐに逃げたという。 　１３日に八方などの登山口７カ所に夏山登山相談所を設ける北ア北部地区山岳遭難防止対策協会は、熊への注意も喚起する予定。昨シーズンも標高２千メートル以上の稜線（りょうせん）付近で熊が目撃されており、同署は「油断せず安全登山を心掛けて」と呼び掛けている。（長野県、信濃毎日新聞社）