県内は27日午後、寒気を伴った気圧の谷が上空を通過して大気の状態が不安定になり、北部と中部を中心に一時、雷を伴う激しい雨が降った。上田市街地や上水内郡飯綱町の一部ではひょうが降り、同町ではリンゴやレタスなどの果樹や野菜に被害が出た。県危機管理部によると、同日午後11時現在、飯綱町内で近くの側溝があふれて2軒の床下浸水が確認された。 長野地方気象台によると、昼すぎまでの日射によって暖まった空気が上昇し、大雨や雷を伴う積乱雲が発達しやすい気象条件になった。27日午後2~4時ごろ、北部と中部で強い雨が降り、1時間の降水量の最大値は、長野で25ミリ、菅平で19ミリ、上田で18・5ミリなどだった。 長野市のJR篠ノ井線では、川中島―安茂里駅間で倒木があり、撤去作業のため、上下線合わせて11本の列車に最大49分の遅れが出て、約1400人に影響があった。JR東日本長野支社によると、長さ18メートル、直径30センチの木が線路に横たわるように倒れていたという。 長野市の南長野運動公園総合球技場で27日に開かれたサッカーJFL(日本フットボールリーグ)AC長野パルセイロの試合は、予定開始時刻を30分遅らせ、午後4時半に始めた。運営側によると、大雨に伴って落雷の危険性があったため、という。 同地方気象台によると、28日午後6時までの24時間降水量は、北部と中部で60ミリ、南部で50ミリと予想。日中は回復して晴れる見通しという。(長野県、信濃毎日新聞社)
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