商業を学ぶ県内公私立高校12校の生徒計45人が学校の枠を超えて弁当や菓子などを企画・開発し、長野市のながの東急百貨店で19~21日に合同販売する初の「デパートゆにっと」に向けた商品発表会が3日、長野市で開かれた。それぞれ地域の特色などを踏まえて考えてきた計47点について報告。生徒代表4人が記者会見し、「お客さんが多く訪れる中で販売を実践できるのは楽しみ」などと抱負を語った。 生徒らは、5班ごとに商品の内容や狙いを報告。既存商品を組み合わせて新たな売り出し方法を考えた班は「A+Bは無限大」をテーマに企画を練ってきたと説明。ペットボトル入りの安曇野の湧き水と全国各地の銘茶、北安曇郡小谷村に伝わる裂き織りのコースターと木曽漆器のカップ―などを販売するとした。 他に、南信地方で取れた野菜をフライや素揚げにしてご飯に載せた「夏に負けるな!アゲアゲ野菜弁当」、中信地方名物の鶏の空揚げ「山賊焼き」にカレー粉をまぶして食べる「かれえ娘(こ)フリフリ山賊焼き」といった商品の紹介もあった。 記者会見で、長野商業(長野市)2年田崎育美さん(16)は「商業の楽しさを学べた」。穂高商業(安曇野市)2年武藤壮平君(16)は「不安もあるけれど、お客さんに満足してもらえるように頑張りたい」と意気込みを語った。 県内商業高校の教員らでつくる県商業教育研究会の企画。生徒たちは4月から月1回、流通や価格戦略などを合同で学んできた。この日は生徒らに助言してきた大学教授や食品会社の担当者らも参加。ながの東急百貨店の飯島克敏販売促進統括マネジャーは「高校生だからと特別な配慮はせず、通常の取引と同様に企画内容を判断した。新たなコンテンツ(中身)の発信を期待したい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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