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要注意外来生物「ホソオチョウ」千曲市で大発生

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 外来生物法で要注意外来生物に指定され、輸入が禁じられているアゲハチョウ科の「ホソオチョウ」が7月下旬に千曲市で確認されたことが5日、分かった。昨年夏に長野市でも見つかったが、今回の場所とは直線で約18キロ離れている。ホソオチョウは長い距離を飛べないため、関係者は生息範囲が拡大したのではなく、人為的に放されたとみている。  今回見つかったのは、ホソオチョウの食草で県版レッドリストで絶滅危惧2類のウマノスズクサが生える草地。大半の株にホソオチョウの若齢から終齢までの幼虫が確認された。1株に10匹を超す幼虫がいたり、ウマノスズクサを食草とする在来種ジャコウアゲハの幼虫と同じ株に同居したりしているのも確認された。  ホソオチョウを発見したのは長野市の県希少野生動植物保護監視員小林久夫さん(59)。7月下旬に雄の成虫数匹を、1週間後に産卵直後の卵や幼虫を見つけた。ジャコウアゲハが駆逐される可能性があるため、ホソオチョウの幼虫や卵を焼却した。  小林さんは、この草地にいる幼虫は「数百匹は下らないのではないか」と話す。小林さんは8年ほど前から足を運んでいるが、ことし7月初めまでホソオチョウは確認できなかったという。突然、大量発生したため、誰かが放したのではないかとみている。  連絡を受けた県環境保全研究所などの職員も5日までに成虫8匹、幼虫220匹を駆除。7日にも県や市などの職員が駆除する予定だ。県自然保護課の市村敏文課長は「(放チョウは)本来の生態系を守る上で慎むべき行為だ。しっかり監視したい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)


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