県厚生連鹿教湯三才山(かけゆみさやま)リハビリテーションセンター三才山病院(上田市鹿教湯温泉)の筋ジストロフィー患者でつくる就労チーム「グリーン」が、軽井沢町の男子カーリングチーム「SC軽井沢クラブ」のために作っていた練習用Tシャツが完成し、5日、選手たちに届けた。来年のロシア・ソチ冬季五輪出場を目指す同クラブは、ファンクラブ入会の特典などへの活用を考える。 シャツは、前面にカーリングの的「ハウス」を題材にした3重の円をデザイン。チームカラーの青の他、青緑、白を使い、氷に描いたような淡い色調にした。背には筆をくわえて墨で書いた「攻」の字をパソコンに取り込んで印刷した。 この日は三才山病院職員の中山裕章さん(41)が、同クラブの練習拠点、軽井沢アイスパーク(軽井沢町)を訪れ、選手の両角友佑(ゆうすけ)さん(28)、山口剛史(つよし)さん(28)に選手4人とコーチの5人分計10枚を手渡した。両角さんは「洗練されていて格好いい。チームが軽井沢だけでなく長野県全域に浸透する大きな一歩になると思う」と話した。 筋ジストロフィーは体の筋肉が加齢とともに萎縮(いしゅく)する難病。グリーンは現在7人がパソコンで名刺やシャツをデザインしている。遠征費などの捻出が課題の同クラブを応援しようと、グリーンが関係者を通じてシャツの製作を引き受け、上田市内のホテルが費用の支援を申し出た。 グリーンのリーダー、阿部智和さん(35)は「とてもやりがいのある仕事だった。引き続きSC軽井沢を応援していきたい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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