福島県復興支援の「おおまぴょんカップ女子サッカー大会」が10日、2日間の日程で大町市運動公園で開幕した。初日は、同県から招待した県立あさか開成高校(郡山市)、中高生混成のVANS(二本松市など)を含む12チームがリーグ戦を行い、選手たちは炎天下の芝生の上を伸び伸びと駆け抜けた。 大町市は2年前から、東京電力福島第1原発事故の影響で十分な練習ができない福島県のチームを招いた大会を開いている。今回は千葉、埼玉、新潟と長野県を交えた計250人が参加。地元の大町北高校、FC大町タフィタはそれぞれ、あさか開成、VANSと初戦で対戦し、試合後は上気した顔で握手し、互いの健闘をたたえた。 福島では、空間放射線量に気を付けながら練習しているというあさか開成主将の大坂菜保子(なおこ)さん(18)は「こんな広くていい環境でプレーできて幸せ」。南相馬市の仮設住宅で暮らすVANS主将の鈴木莉菜さん(17)も「貴重な機会。一つ一つのプレーを大事にしたい」とひた向きだ。 ファウルで「ごめんなさい」と声を掛けたり、場外に出た相手ボールを取りに行ったりする福島の選手の姿に、大町北主将の佐伯理香子さん(16)は「大町に行って楽しかったと言ってもらえるよう、私たちも気持ちのいいプレーを心掛けたい」と話した。 11日は12チームで順位決定のトーナメント戦を行う。(長野県、信濃毎日新聞社)
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