串田カラー全開　音楽劇融合の美　「兵士の物語」上演

　松本市で開催中のサイトウ・キネン・フェスティバル（ＳＫＦ）松本で２２日夜、音楽劇「兵士の物語」がまつもと市民芸術館で上演された。ＳＫＦと同館との共同制作で３年連続の公演。音楽と芝居を融合させた舞台に、ことしはバレエが加わった。観客との距離も近く、演出した串田和美・同館芸術監督が新たな「物語」を見せた。 　会場外に設けられたステージで奏者が開場前からテーマソングを演奏し、観客を場内に導いた。俳優の石丸幹二さんや白井晃さん、バレエダンサー首藤康之さんら実力派が出演。芝居小屋のような雰囲気の凝った舞台装置や小道具で観客の目を楽しませた。 　オーケストラピットを初めて設け、音楽、芝居、バレエが融合しながらも、それぞれを楽しめる構成とした。３年連続で鑑賞した松本市波田の会社員武藤明子さん（４３）は「全く新しいジャンル。演出が変わるとこんなに変わるのかと驚いた。兵士の物語が毎夏に松本で見られる定番になるといい」と話していた。（長野県、信濃毎日新聞社）