本来は海辺で繁殖することが多い猛禽（もうきん）類のミサゴが北信地域の里山で営巣し繁殖したことを、長野市大豆島の写真愛好家轟達広さん（６１）が３日までに確認し、ひなの誕生から巣立ちまでを撮影した。信州大名誉教授の中村浩志さん（６６）＝鳥類生態学＝によると、ミサゴは近年になって国内の内陸でも繁殖するようになっており、県内各地でも繁殖の目撃情報はあるが、「巣立ちまで追い掛けて撮影したのは、県内で初めてではないか」としている。
轟さんは昨年７月中旬、千曲川に飛来したミサゴを確認。約１カ月半かけて姿を追い、営巣場所を見つけた。今春からは４００メートルほど離れた場所から望遠レンズでつがいを観察して写真に収め、「４月１８日午前１０時半 交尾」「５月３日午前１０時２２分 ♀抱卵中ｏｒ♂魚持参」「６月２０日午前１１時４分 ヒナ２羽確認」「７月１５日午前８時１８分 間違いなく３羽確認」などと克明に記録を付けた。
親鳥が餌のウグイを巣に運ぶ様子や、親子で飛ぶ姿など「全て撮影しようと、ほぼ毎日、早朝から午前中は通った」という。（長野県、信濃毎日新聞社）
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北信の里山 ミサゴ繁殖 長野の男性 巣立ちまで撮影
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