県が独自に制定を目指している「山の日」について検討してきた有識者懇話会は3日、7月下旬から8月上旬にかけて設定するよう阿部守一知事に提言した。提出した意見書は、国民の祝日「海の日」の7月第3月曜日が「ふさわしい」とする一方、梅雨が明けていないことや小中学校が夏休みに入っていないことも想定し、必ずしもこだわらないとの内容。県は意見書を踏まえ、海の日よりも遅らせた7月第4日曜日で最終調整する。 懇話会座長の鈴木啓助・信州大山岳科学総合研究所長は「信州の山の恵みを感じ、考え、行動する有意義な山の日を制定していただきたい」とあいさつ。知事は「山に無関係な人たちも山の恵みを共有できる有意義な日にしていきたい」と応じた。 意見書は、名称の第1候補を「信州山の日」、第2候補を「山の日」とし、山の日を中心に行う取り組みとして登山イベントや子どもの自然体験などを挙げた。 県森林政策課によると、県は近く候補日を示し、県民からの意見公募などを経て、年内には期日を決める。制定に当たり条例化は検討しておらず、「宣言」を出すことによって各方面にアピールする方法を想定している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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