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キノコ深追い禁物 県内遭難相次ぐ

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 県内で9月中、山菜採り中の遭難事故が相次ぎ3件(23日現在)発生し、今年上半期の2件を1カ月弱で上回ったことが24日、県警のまとめで分かった。3件はいずれもマツタケなどキノコ採り中の事故で、滑落した2人が死傷した。県林業総合センター(塩尻市)によると、9月中のまとまった雨で今年のキノコの生育は順調。昨年まで2年連続して不作だっただけに、今年は「秋の味覚」を目指す人が増えるとみられる。ただ、人気のマツタケは山の手入れ不足などの影響でなだらかな場所に生えにくく、急斜面に生えるマツタケを目指す人が増えているとされ、県警などは注意を呼び掛けている。  県警地域課によると、伊那市高遠町藤沢の山中で9月11日、諏訪市内の80代男性が動けなくなり、翌日救助された。先週末の21日には岡谷市川岸の山中で上伊那郡箕輪町の男性(87)が斜面で足を滑らせ15メートルほど転落、首を打つなどして死亡した。翌22日には下伊那郡阿智村浪合の山中で同村の60代男性が滑落し、頭などにけがを負った。  岡谷市の現場は傾斜約45度の急斜面だった。阿智村の現場も登山道から離れた斜面で、けがをした男性の妻によると、男性はマツタケを採りに山に入り、「斜面でつかまった枯れ木が折れて、滑落した」と話していたという。  県林業総合センターによると、人気が高いマツタケは、かつて採れたアカマツ林で発生しにくくなっている所が増えている。手入れが不足して広葉樹が茂ったり、地面に落ち葉が積もり過ぎたりして、ほかの菌が繁殖するなどしているためという。愛好者らには「落ち葉が積もりにくい急斜面で成長しやすい」との見方もあり、より山深く入る人が増えているようだ。  県警地域課は、キノコ採りでは急斜面での滑落のほか、沢を下って滝の上に出て身動きが取れなくなる危険性もあると指摘。「道に迷わないよう複数で入山し、家族にもどこの山に入るのか事前に伝えてほしい」と呼び掛けている。(長野県、信濃毎日新聞社)


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