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アサギマダラ1100キロの旅 飯田から鹿児島・喜界島まで移動

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 飯田市千代の関口兼善(かねよし)さん(71)が9月28日に地区内で放ったチョウ「アサギマダラ」が、11月9日に鹿児島県の喜界島(きかいじま)で捕獲されたことが3日、分かった。同島でアサギマダラを捕獲した愛知県の男性が、羽に電話番号が記されているのを見つけ、関口さん宅に連絡してきた。同市と喜界島は直線距離で約1100キロ。信州大農学部の中村寛志教授(昆虫生態学)は「長距離を飛ぶチョウではあるが、喜界島まではかなり長い距離になる」としている。  アサギマダラはマダラチョウ科。中村教授によると、主に西日本に分布し、県内では夏場に飛来が確認されている。羽が大きく体が軽いのが特徴で、気流に乗って県内から九州まで移動した記録もあるという。  関口さんら有志は5年ほど前にアサギマダラの会を結成。地区内にアサギマダラが好むフジバカマを植え、手入れを続けてきた。今年9月28日に開いた観賞会の際、関口さんは2匹の羽に電話番号や日付などをサインペンで記入して放した。  今回見つかったのはそのうちの1匹で、羽を広げた幅が約9・5センチの雄。アサギマダラの調査で喜界島を訪れた愛知県半田市の元高校教諭、窪田宣和(のぶかず)さん(62)が見つけ、羽に書かれた電話番号に連絡した。この雄は弱っていたため標本にし、発見場所の写真なども付けた額を作り、今月1日に関口さん宅に届けた。  関口さんによると、羽に連絡先などを書いて飛ばす活動は3年ほど前から続けているが、発見連絡があったのは初めて。「まさか鹿児島で見つかるとは思わなかった。窪田さんが作ってくれた額は地区の宝になる」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)


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