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小学生の太夫、堂々の語り 箕輪町「古田人形芝居」公演

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 上伊那郡箕輪町古田地区に江戸時代から伝わる「古田人形芝居」の定期公演が7日、町文化センターであった。地元保存会、箕輪西小学校古田人形クラブ、箕輪中学校古田人形部が出演。保存会の演目で、会長の柴登巳夫(とみお)さん(69)の孫で同小5年の七海さん(10)が太夫として初舞台を踏み、堂々とした語りで約500人の観客を魅了した。  保存会が上演した「傾城阿波鳴門(けいせいあわのなると)・順礼歌(じゅんれいうた)の段」は、生き別れた母と娘の3年ぶりの再会を描く。事情があり名乗れない母お弓と、母を慕って故郷から出てきた7歳の娘おつるの心の動きを、人形と義太夫節の語りで表現する。  七海さんはおつるの声と歌を担当。裃(かみしも)姿で登巳夫さんと並んで座り、舞台脇から澄んだ声を響かせた。最前列で鑑賞した駒ケ根市の松川文夫さん(77)は「母と別れたくないおつるの心情が伝わってきた」と感心した様子。  七海さんは「緊張がだんだんほぐれて、おつるの気持ちになって語ることができた」。登巳夫さんは「無事に終わってほっとした。太夫として一人前になるには10年以上かかるが、今後も続けて伝統を継いでくれればうれしい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)


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