長野市の樋口博副市長は13日、松本市役所を訪れ同市の坪田明男副市長と会談、来年度から職員を相互派遣する人事交流を行い、観光PRなどにも連携して取り組んでいくことを確認した。長野市の加藤久雄市長と松本市の菅谷昭市長が11月、観光や交通対策、文化面などでの連携を強化していくことで合意したのを受け、具体化に向けた調整に入った。 会談は冒頭を除き非公開。会談後の取材に、坪田副市長は「観光や芸術文化の交流といった分野で、できる範囲でお互いの職員を受け入れるようにしたい」と説明。「スピード感が重要だ」と述べた。 2015年春の北陸新幹線金沢延伸と善光寺御開帳を見据えた広域観光についても協議。新幹線と旅情のある在来線を生かした多様な観光商品づくりや、県営松本空港(松本市)を活用して九州などから御開帳に誘客するツアーの企画などに協力して取り組むことで一致した。 樋口副市長は「できれば来年度にサイトウ・キネン・フェスティバル松本のスクリーンコンサートを長野市内で行いたい」とし、坪田副市長は「実行委員会で決めることだが、前向きに検討したい」と応じた。坪田副市長は、JR篠ノ井線長野―松本間をノンストップで結ぶシャトル便を御開帳期間に限って試行的に走らせたいとし、「周辺市町村に配慮しながら長野市と一緒にJRに要請したい」と提案した。 このほか、両市に拠点を置くプロサッカーチームの交流試合などについても意見交換した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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