県内の大学や県日中友好協会などでつくる県日中学術交流委員会は14日、日中関係を考える連続市民講座を長野市内で開いた。中国国際放送局日本語部で中国語講座やニュースの翻訳を担当、現在は県短大客員研究員として来日している朱丹陽さん(48)が「中国語と現代中国事情」と題して講演し、約30人が聞いた。 朱さんはここ2、3年で中国でよく使われ、世相を反映する言葉を紹介しながら、中国人の暮らしや国内事情について解説した。本来、地方で勢力のある富豪を指す「土豪」は、身の回りの物に金をかけ、見せびらかす人を皮肉る言葉として流行している―と説明。金色に塗装された車や携帯電話の画像もスライドで示し、「多くの人はそれほどお金はない。格差が大きく、目立つ行為をからかったりする傾向がある」と話した。 都市部と農村部に区別された戸籍制度のため、都市部に働きに出ても基本的な行政サービスが受けられない問題なども説明。日本の行政相談窓口の応対や医療政策について、中国が見習える点だと述べた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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