Quantcast
Channel: 信濃毎日新聞
Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

長野駅前の高速バス停、共同利用めぐり調停申し立て

$
0
0

 運輸業の昌栄高速運輸(長野市)が、長野―新宿線の高速乗り合いバスへの新規参入を目指し、長電バス(同)にJR長野駅前に確保しているバス停留所の共同利用を申し入れたものの了承が得られず、長野地裁に民事調停を申し立てたことが17日、分かった。昌栄高速運輸は、計画路線のほかのバス停については長電バスやアルピコ交通(松本市)に共同利用の了承を得たり、自前で確保したりしたが、「乗客確保の要」と位置付ける長野駅前のバス停のめどが立たず、今秋の予定だった乗り合いバス事業の申請をできずにいるという。  国土交通省北陸信越運輸局長野運輸支局(長野市)によると、県内でバス停の共同利用をめぐり民事調停に発展した例は聞いたことがないという。国交省は8月、高速バス運行の安全責任を明確化するため、高速バスを自社で運行する全事業者に対し、バス停設置が義務付けられている乗り合いバスの事業許可の取得を義務付けた。新規にバス停設置をする業者と既に設けている業者との調整は業者間に委ねられている。  昌栄高速運輸は現在、貸し切りバス事業を展開。都内に営業所を設け、東京―大阪、仙台、福井間の夜行バスを受託運行している。車両や運転手などを生かして新たに高速乗り合いバス事業に乗り出す計画で、長野―新宿線は1日3往復を予定している。  焦点になった長野駅前のバス停は、長野市末広町のビル前の県道にあり、長電バスが長野―池袋線などの高速乗り合いバスの停留所や、生活路線バス3路線の始発バス停として利用している。  長電バスは「始発バスは停車時間が長く、自社バスだけで停留所が埋まる時間がある」(乗合バス部)と説明。「半年ごとの時刻改正は他の生活路線まで含めて考える必要があって複雑。バス停を共同利用すれば、さらに昌栄高速運輸との調整も必要になり、互いに不便になる」などとし、「まずは新たなバス停を確保する自助努力をしてほしい」と求める。長電バスは、アルピコと共同利用している上信越道の千曲市内のバス停については昌栄高速運輸の利用は了承したという。  昌栄高速運輸の白石昌己会長は「長野駅前にバス停がないと乗客の確保は難しい。他にふさわしい場所はない」とし、長電バスとの主張が平行線をたどったため、調停を申し立てた。(長野県、信濃毎日新聞社)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>