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コハクチョウ、飛来少なめ 東北の気温高く南下せず?

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 県内に飛来するコハクチョウの数が今季、例年より激減している。安曇野市では120~200羽が飛来する時期だが、18日時点で42羽。諏訪湖では17日時点でオオハクチョウ1羽のみでコハクチョウはゼロのままだ。日本白鳥の会事務局(北海道)は「厳しい寒さが来ていないため、まだ長野より北の地域にとどまっているのではないか」と説明。安曇野市のアルプス白鳥の会代表の原とみ子さん(79)は「地球温暖化の影響があるのかもしれない」としている。  安曇野市豊科田沢の「犀川白鳥湖」では今季は10月15日にコハクチョウ1羽が飛来。今月11日の51羽が最も多く数は少ないままだ。アルプス白鳥の会は「この時期に100羽以下だったのは記憶にない」と説明。諏訪湖白鳥の会によると、諏訪湖へのコハクチョウの飛来が最も遅かったのは1977年の12月14日で、今季はこの記録を更新した。  日本白鳥の会事務局によると、コハクチョウはロシア極東から北海道に飛来し、寒波の訪れとともに東北地方を経由して本州を南下する。同事務局や国内各地のハクチョウ飛来地の市民団体などによると、北海道への飛来数は例年並みで、福島県猪苗代湖も890羽でほぼ例年と同じ、新潟県の瓢(ひょう)湖は昨年同期の1・8倍の4700羽余りいるという。これに対し、滋賀県の琵琶湖では長野県内と同様、昨年同期の3分の1の120羽と大幅に減少している。  東北地方の主な気象観測地17カ所では12月上旬の平均気温が平年値を0・4~1・3度上回った。仙台管区気象台は「冬型の気圧配置となったため平野部で晴れの日が多く暖かい」としており、ハクチョウにとっては南下しなくても快適に過ごせる気象条件になっているとみられる。  アルプス白鳥の会の原代表は「今年は安曇野にハクチョウが飛来して30年の節目。早くにぎわうといい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)


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