県内でことし、夜や夕暮れ時に歩いていて交通事故に遭い、死亡した22人(4日時点)のうち21人が、夜光反射材を身に着けていなかったことが5日、県警交通企画課のまとめで分かった。反射材の効果は高く、身に着けていれば事故を回避できたかもしれない―と同課。明るい服装にするだけでも効果が期待できるとしている。 同課によると、22人が事故に遭った時間帯は、午後11時台が5人、午後5時台、同6時台、同9時台がそれぞれ3人。70~90代が12人と半数以上を占めた他、飲酒していた人が6人おり、路上に寝ていて事故に遭った人もいた。 同課によると、夜間に車のライトが下向きの場合、運転者が歩行者を発見できる距離は黒っぽい服装で約26メートルだが、白など明るい色の服装だと約38メートルに延びる。さらに、反射材を身に着けている場合は約57メートル先の歩行者も見つけることができるという。 県警は、特に高齢者を対象にさまざまな会合で反射材を配ったり、了解を得て靴に張ったりしているが、着用は拡大していないのが現状。交通企画課は「自分に事故は関係ないという気持ちを捨てて対策を」と呼び掛けている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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