東日本大震災で被災した岩手県山田町と大槌町の高校生12人が21日、長野県北部地震被災地の下水内郡栄村を訪れた。2泊3日で栄村や長野、飯山両市の高校生計21人と交流する。初日は各町村の社会福祉協議会の担当者が被災状況を報告し、「しゃべり場」と銘打って高校生が「復興するということ」をテーマに意見交換した。 しゃべり場では四つの班に分かれ、模造紙にそれぞれ考える「復興」を箇条書きにした。大槌高2年の後藤聡美さん(17)は「建物を直すのと同じように、(被災者の)気持ちも立て直せなければ復興にはつながらない」。飯山北高(飯山市)1年で栄村長瀬の斎藤杏奈さん(15)は「震災があったからこそできることがある。交流会もその一つ」と話した。 飯山市社協などが、被災地の高校生同士が情報交換し、接点を持ってほしいと初めて開いた。岩手県の高校生は、12時間かけてバスで栄村の温泉宿泊施設「トマトの国」に到着。長野の高校生と夕食も共にし、交流を深めた。 22日は村営さかえ倶楽部スキー場でスキーをし、夜は再び「しゃべり場」を開く予定だ。(長野県、信濃毎日新聞社)
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